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院長コラム

COLUMN

通院がつらくなってきたら―訪問診療を考える5つのサイン

2026年9月16日

通院がつらくなってきたら

― 訪問診療を考える5つのサイン

「最近、病院へ連れて行くのが大変になってきた」
「本人は通院を嫌がるけれど、薬や体調管理は続けたい」
「できれば住み慣れた自宅で療養させてあげたい」

ご高齢の方や慢性疾患をお持ちの方のご家族から、このようなご相談をいただくことがあります。

訪問診療という言葉を聞いたことはあっても、「どのくらいの状態になったら利用できるのか」「まだお願いするには早いのではないか」と迷われる方も少なくありません。

訪問診療は、寝たきりになってから初めて利用する医療ではありません。通院の負担が大きくなってきた段階から、選択肢の一つとして考えることができます。

今回は、訪問診療を検討していただきたい代表的なサインについてお話しします。

1.通院そのものが大きな負担になっている

以前は一人で通院できていた方でも、年齢とともに歩行が不安定になったり、長時間の移動が難しくなったりすることがあります。

病院まで車で送迎し、駐車場から院内まで付き添い、診察を待って、薬局へ行く。

患者さんご本人だけでなく、ご家族にとっても通院は大きな負担になることがあります。

「病院へ行くだけで一日がかりになってしまう」という状態になってきたら、訪問診療を検討する一つのタイミングです。

2.家族が付き添わなければ受診できなくなった

認知機能や体力が低下すると、お一人で通院することが難しくなる場合があります。

そのため、ご家族が仕事を休んで付き添ったり、遠方から毎回通ったりしているケースもあります。

ご家族の生活を守ることも、在宅療養ではとても大切です。

訪問診療を利用することで、ご本人の医療を継続しながら、ご家族の負担を軽減できる場合があります。

3.慢性疾患があり、定期的な医学的管理が必要

高血圧、糖尿病、心疾患、呼吸器疾患などの慢性疾患では、症状が落ち着いていても定期的な診察や薬の調整が必要です。

通院が難しくなったからといって、診療そのものを中断してしまうと、病気が悪化する可能性があります。

訪問診療では、医師が定期的にご自宅や施設を訪問し、体調の確認、診察、薬の管理などを行います。

病気を治療するだけでなく、「できるだけ今の生活を維持する」という視点も在宅医療では大切になります。

4.入退院を繰り返すようになった

体力が低下してくると、発熱や食欲低下、脱水などをきっかけに入院を繰り返すことがあります。

もちろん入院治療が必要な場合もありますが、日頃から医師が体調を把握しておくことで、変化に早く気づけることもあります。

訪問診療では、ケアマネジャー、訪問看護師、薬剤師などと連携しながら療養を支えていくことも重要です。

病院だけで医療が完結するのではなく、地域全体で患者さんを支えることが、在宅医療の大きな特徴です。

5.「できれば自宅で過ごしたい」という希望がある

患者さんの中には、

「できるだけ入院せず、自宅で過ごしたい」
「最期まで住み慣れた場所で生活したい」

と希望される方もいらっしゃいます。

ご家族にとっては、「自宅で本当にみられるだろうか」と不安を感じることも当然だと思います。

在宅療養では、医師だけでなく、訪問看護、介護サービス、ケアマネジャーなど、さまざまな職種が連携して患者さんとご家族を支えます。

どこまで自宅で療養するのかについても、患者さんご本人やご家族のお気持ちを伺いながら一緒に考えていきます。

「まだ早いかな」という段階でもご相談ください

訪問診療を始めるタイミングに、明確な線引きがあるわけではありません。

大切なのは、

「通院が少し大変になってきた」
「この先、一人で通院できなくなるかもしれない」

という段階から、今後の医療について考えておくことです。

実際に訪問診療を利用するかどうかを決める前でも、どのような医療や支援が受けられるのかを知っておくだけで、ご本人やご家族の安心につながります。

こんのクリニックでは、患者さんが住み慣れた地域で安心して療養を続けられるよう、外来診療だけでなく訪問診療にも取り組んでいます。

「訪問診療が必要な状態か分からない」という場合でも構いません。

ご本人はもちろん、ご家族やケアマネジャーの方からのご相談もお受けしています。

通院が負担になってきたと感じたときは、どうぞお気軽にご相談ください。

 

◆◆監修医師◆◆◆◆◆◆◆◆

こんのクリニック
院長 星野 剛

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