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院長コラム

COLUMN

外来診療をご自宅でしてはどうでしょうか。

2025年11月17日

みなさんこんにちは。こんのクリニックの星野です。
今日は在宅診療の話をしていきたいと思います。

当クリニックでも積極的に行っている在宅診療。しかし「大きな病院へ行った方が色々検査してくれるから安心。入院なら24時間看護師さんもいてくれて安心。」このように思われる方が多いのが現状です。
もちろん手術やカテーテル治療などの侵襲を伴う積極的な治療は在宅診療では難しいですが、その他の内科的な治療に関しては、在宅診療でも病院での治療と同様に診療できることが多いと思います。

海外ではどうでしょうか。ヨーロッパでは、在宅診療が盛んに行われています。なかでもオランダは、とても熱心に取り組んでいます。
「ビュートゾルフ」と呼ばれる1万5000人の看護師による組織が在宅診療の多くを支えています。4~12人のグループで、50人前後の患者様を担当。現場での判断が優先され、チーム内で方針を話し合って決めます。そのため患者様との信頼関係が強くなり、発展していったということです。1)

実は日本でも、江戸時代や明治大正時代では、在宅診療が一般的でした。

図1 幕末の在宅診療の様子

しかし昭和30年後半になると保険制度が充実し、人々が安心して病院に入院できるようになり、在宅診療の文化が急速に衰えていきました。いつしか「最期は病院で亡くなる」というイメージが一般的になります。2)

医療スタッフが患者様を大切に思う気持ちは、いつの時代も世界どこでも同じです。私たちスタッフ一同も、質の高い在宅診療を行えるよう精一杯努めております。
自分が住みなれた家で最期まで生活していたいという患者様の願いを叶えると同時に、周りのご家族様の負担が最小限になるよう配慮しながら、温かい医療をお届けしたいと思っております。
是非どんなことでも、お気軽にご相談いただけたらと思います。

では今日はこの辺で失礼します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

1)管理職ゼロで急成長 オランダの訪問看護サービス「ビュートゾルフ」の現場主義を探る The Ashahi Shinbun GLOBE +https://globe.asahi.com/article/15774039

2)「病気は家で治すもの」に至るまで 石垣 泰則 日本在宅医療連合学会誌 第1巻・第1号2019年12月 3-4

図1)真柳誠「病人の脈をとる医者」『日本医史学雑誌』49巻2号表1・204頁、2003年6月

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